研究主任の酒井大輔准教授が松前重義賞を受賞しました

2019年5月14日

今回、研究主任の酒井大輔准教授が「脊椎疾患に対する病態解明と再生医療の実現」というテーマで、2018年度松前重義学術賞※を受賞しました。
 
 松前重義賞受賞にあたっての酒井准教授のコメントを掲載致します。
「椎間板変性は、脊柱側弯症や椎間板ヘルニアなど、多くの脊椎疾患の主な原因ですが、現状では予防方法がなく、治療方法も手術などの対症療法に限られます。椎間板変性を研究する上でハードルとなっていたのは、病気の原因となる、組織の老化の理由が分からなかったことでした。過去には主に椎間板の中心にある髄核が研究されてきましたが、私は髄核の周りを取り巻く細胞や、椎間板変性の結果として起こる脊柱側弯症や脊柱管狭窄症などの病態にも研究対象を広げ、より広く深い研究を心掛けました。
 研究課題の実用化にはアカデミアの力だけでは難しいこともありますが、日本医療開発研究機構(AMED)から支援を受け、学内の先進生命研究所、総合医学研究所並びに製薬企業と協力して、新たな創薬の開発研究も進めています。アカデミアの研究者には医療現場のニーズをよく知っているという強みがありますので、開発のプロである製薬企業との緊密な連携により、創意と工夫でより安価な薬を提供できる体制を整えるのが今後の目標です。
 現在取り組んでいる脊柱側弯症の原因解明では、学内の体育学部やスポーツ医科学研究所と共同で臨床研究を行っています。脊柱側弯症は、思春期に多く発生しますが、早期診断が難しく、手術などによる患者さんへの負担も大きい病気です。側弯症の原因は複数ある可能性が高く、完全に突き止められてはいませんが、椎間板の研究を通じて原因を解明し、早期診断、早期治療に繋げたいと考えています。」
(RESERCH@TOKAI+ 特別号 2019.3 より抜粋および一部改変)

※「松前重義賞」は、東海大学創立者の名前を冠した賞であり、建学の精神に基づき、文化・スポーツ・学術研究といった3分野において顕著な成績(業績)を収めた学生、生徒、児童、園児、卒業生及び教職員に対し、その成績(業績)をたたえ表彰するものです。

(1枚目写真:松前重義賞授与式の様子,2枚目写真:左から、坂部貢教授(医学部長)、両角速准教授(陸上競技部駅伝監督)、酒井大輔准教授)